ランニングやロードバイク等の有酸素運動では距離や時間を計画して行うのも大切ですが、一つの指標として心拍数(目標心拍数)が挙げられます。
個々の年齢、コンディション、トレーニングレベル、安静時心拍数をすべて考慮して決定していきます。
目標心拍数の計算方法
目次
最大心拍数
一番簡単な目標心拍数の計算方法としては、最大心拍数を基準とした方法があります。
最大心拍数:220-40=180
トレーニングを始めたばかりの人:180の55%~65%で99~117回の心拍数で有酸素運動
トレーニングに慣れてきた人:180の70%~80%で126~144回の心拍数で有酸素運動

カルボーネン法による目標心拍数
カルボーネン法は予備心拍数の概念を利用して目標心拍数を決定します。
予備心拍数を求めたら目的に応じた運動強度をかけます。
年齢40歳 安静時心拍数65回 運動強度は初心者と想定し60%とします。
最大心拍数:220-40=180回 運動強度:60%=0.6
(180-65)×60%+65=134回の心拍数を目標とした有酸素運動となります。
脂肪燃焼を目的とした運動であれば運動強度40~60%で計算した脈拍で20分以上運動してください。
それまでは体内の糖が主にエネルギー源として燃焼されます。

自覚的運動強度
目標心拍数はあくまで一つの指標です。運動過多の症状や兆候に注意する必要があります。
その際に6~20または0から10で表示されるボルグの自覚的運動強度を使用してください。
6~20のスケール | 0~10のスケール | ||
6 | 0 | 非常に楽である | |
7 | 非常に楽 | 1 | かなり楽である |
8 | 2 | 楽である | |
9 | かなり楽 | 3 | 普通 |
10 | 4 | ややきつい | |
11 | やや楽 | 5 | きつい |
12 | 6 | ||
13 | ややきつい | 7 | かなりきつい |
14 | 8 | ||
15 | きつい | 9 | |
16 | 10 | 非常にきつい | |
17 | かなりきつい | ||
18 | |||
19 | 非常にきつい | ||
20 |
心肺機能の向上を図りたいときは上の表の12~16(6~20のスケール)、4~6(0~10のスケール)で運動します。
この表を確認しながら有酸素運動を行うとオーバートレーニングの症状や兆候を確認するだけでなく、自分の能力がどれだけ向上したのか確認できます。例えば「同じ運動をしているが先週より自覚的運動強度は楽になってきている。」という感じで自己評価ができます。

豆知識
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トークテスト
簡単な有酸素運動の基準で、有酸素運動中には一般的に会話が可能です。息切れをして会話ができない状態であれば無酸素運動レベルの激しい運動をしているということになります。
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心拍数の測定方法
一般的には橈骨動脈で測定します。橈骨動脈は親指の付け根(母指球)の下にある手首の動脈です。動脈に親指は使わず人差し指と中指を押し当てて、ある脈を「0回目」としてカウントを始めます。測定方法は60秒間に何回脈を打ったかを計測するか、30秒間で脈打った回数を2倍にして下さい。
レオくんなんで親指で測っちゃダメなの?親指にも太い血管があってどっちの拍動か間違えないようにするために人差し指と中指で測るんだよ。KANちゃん
まとめ
有酸素運動の際に目標心拍数を基準にトレーニングすることは自己評価やオーバートレーニングにならないようにするためにとても大切です。オーバートレーニングについては⇒こちら
皆さんも目標心拍数を決めて有酸素運動をやってみてください。
賢くBODYMAKE!!
