筋収縮といっても種類があります。例えばダンベルアームカール時の上腕二頭筋はダンベルと上げているときも、下げているときも筋収縮していますがその時の筋収縮には違いがあります。それを知って理解することによってトレーニングの効果がさらに上がります。そんな筋収縮の種類について解説していきます。
目次
短縮性・近心性収縮(コンセントリック)
- 筋肉が短縮しながら一定の張力を発揮している状態
- 負荷を身体の中心に近づける
- 加速をさせていく
- 例:ダンベルアームカールの際にダンベルを持ち上げている時の上腕二頭筋
運動というのは運動速度を上げると負荷が減り、逆に運動速度を落としゆっくりやると負荷が増えます。この収縮の特徴としては速度を上げていく収縮様式なので最も刺激が弱い筋収縮になります。
伸張性・遠心性収縮(エキセントリック)
- 筋肉が伸張しながら一定の張力を発揮している状態
- 負荷を身体の中心から遠ざける
- 速度調節(ゆっくり動かすときや早く動かした際のブレーキの役割)
- 例:ダンベルアームカールの際にダンベルを下ろしている時の上腕二頭筋
この運動は速度をコントロールする収縮様式なので最も刺激が強い筋収縮になります。筋肥大を目指している方はこの筋収縮を意識してトレーニングをしてください。しかし、最も負荷が大きいということはケガのリスクが一番高い収縮ということにもなるので無理せず安全に行ってください。
等尺性収縮(アイソメトリック)
- 筋肉が長さを変化させずに張力を発揮している状態
- 負荷を安定や固定させる
- 例:ダンベルアームカール時に肘を90°で固定している状態
負荷を固定させる収縮も筋収縮の中では強い刺激の中に入ります。また、トレーニング方法によっては最大負荷を与えることができ筋力増強に効果的です。本人の筋出力以上の負荷はかからないのでケガする可能性も低く安全にトレーニングができます。しかし、血圧が上昇しやすい収縮でもあるので内科的疾患を持っている方はおすすめできません。
等張性収縮(アイソトニック)
- 筋が長さを変化させながら一定の張力を発揮している状態
- 例:ダンベルなど一定の負荷・重さを用いたトレーニング全般
上記のコンセントリック、エキセエントリックもこの収縮の一種です。トレーニング場面では全可動域で動かせられる負荷を用いるため、最大負荷でのトレーニングは不可能です。
等速性収縮(アイソキネティック)
- 筋肉が一定の速度で張力を発揮している状態
- 運動速度を一定に保つには専用・機材の道具が必要です。
主に医療分野や運動能力の評価で用いられることの多い筋収縮です。アイソメトリック、アイソトニックのそれぞれの弱点を克服した筋収縮ですが専用の道具や機材が必要となります。
※アイソメトリックは最大負荷を与えることができますが関節運動は行えない。アイソトニックは関節運動を行えますが最大負荷を与えるのは不可能。それを道具や機材を用いることで関節運動を行いながら最大負荷を与えれるのが等速性収縮です。
まとめ
筋収縮の種類を理解しトレーニングに応用することでトレーニング効果はさらに上がります。例えば筋肥大したいのならエキセントリックの運動を意識して行うなど、それだけで筋肉への刺激はだいぶ変化します。それぞれの筋収縮の特徴を抑えて賢くボディメイクしていきましょう。
最後まで読んで頂きありがとうございました。